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私が精油の販売をしていたころ、お客さまに受けた質問でトップ3に入るのは、「どうやって使うの?」でした。

アロマテラピーは便利で面白いですが、最初はどこから手をつけていいかわからないですよね。

そこで、初級〜上級編の楽しみ方をご紹介しましょう。

(芳香浴)

まず、生活の中で一番手軽に始められるのは、お部屋全体で香りを楽しむ「芳香浴」です。

精油を蒸気で拡散する「ディフューザー」という機械を使って、部屋全体に香りを届けると、長時間香りを楽しむことができます。

他にも、アロマランプなど火や電気の熱で香りを拡散するものもありますが、こうしたグッズがおうちになくてもご安心ください。

洗面器にアツアツのお湯を張り、精油を1〜2滴垂らしてください。

これで芳香浴ができちゃいます。

洗面器がなければ料理の鍋でも、熱湯が入れば何でもいいです。

香りの拡散時間は短いですが、湯気が多い分、香りが強く、蒸気を吸入すれば、精油によっては風邪予防や美容にも役立ちます。

洗面器も鍋もないよ! っていう方は、ティッシュでOKです。

ティッシュに1〜2滴精油を垂らし、寝る前に枕元に置けば入眠しやすくなりますし、精油の効能によっては、花粉症の時期にポケットに忍ばせば鼻の通りがよくなります。

精油は油なので、ハンカチよりも使い捨てできるティッシュがおすすめです。

(アロマバス)

他にも、精油をお風呂に5〜6滴ほど垂らせばアロマバスを楽しめます。

バスソルトに混ぜると発汗もよくなり気持ちいいですよ。

じつはアロマバスはとても効率のいい方法で、鼻、口から同時に精油成分を吸収でき、さらに微量ながら皮膚吸収も期待できます。

(アロマトリートメント)

そして、アロマテラピーに少し慣れてきたら実践編で、アロマトリートメントに挑戦しましょう。

香り成分のないキャリアオイルに精油を垂らしてオリジナルオイルをつくり、トリートメントを施します。

トリートメントが楽しいのは数本精油を使い混ぜることで、より複雑な香りを感じることができる点です。

また、キャリアオイルや精油の効能でスキンケアでの美容効果も期待でき、皮膚吸収から体の不調へアプローチすることもできます。

(アロマクラフト)

美容面でいえば、他にも化粧水や乳液、石鹸、ハンドクリーム、ヘアケア用品など、オリジナルのアロマクラフトをつくることもできます。

(湿布)

精油は「家庭の薬箱」なんて表現をすることもありますが、暮らしの中でも役に立ちます。

肩凝りや腰痛があれば、お湯にラベンダーを数滴垂らし、タオルを絞って患部にあてれば温湿布のでき上がりです。

ラベンダーの消炎・鎮静作用で肩凝りがラクになります。

捻挫したときや熱中症の時期は、冷却作用のあるペパーミントの精油を用い、冷湿布を作ってもOKです。

(ハウスキーピング)

また、ハウスキーピングでも役立ちます。

お掃除するときの消臭アロマスプレーや、重曹を使ったクレンザー、靴箱の消臭アイテム、バケツにお湯をくみ精油数滴垂らして雑巾がけ、洗濯物に香り付けなど、用途はとても広いです。

(アロマスプレー)

私は、我が家の愛犬用にトイレの消臭スプレーや虫よけスプレーを10年くらいつくり続けています。

おかげでトイレコーナーはいつも清潔ですし、虫よけは私もいっしょに使って重宝しています。

犬用に大分薄めですが、十分効きますよ。

香りを楽しむだけでなく、効能を活用するとさらに幅が広がります。

ぜひお試しくださいね。

執筆者 HARUKA

アロマテラピーを学んだ最初のきっかけは、サロンの業務に必要だったため、しかたなくでした。ですが学べば学ぶほどアロマテラピーにすっかり魅了されてしまい、今の私にとって、アロマテラピーは毎日の生活に欠かせないものになっています。所有資格:英国IFA認定アロマセラピスト