アロマテラピーのメカニズム

 

管理人:香桜梨

 

「この香水の香りを嗅ぐと昔の恋人を思い出す」・・・そんな経験、あなたにもありませんか? これは、「香り」と「記憶」が深い関係にあることを意味します。

 

ここでは、アロマテラピーのメカニズムについてお話します。ちょっと理屈っぽくなってしまいますけど、がんばって読んでみてくださいね!



1.香りが「嗅覚→脳」の経路で取り込まれるケース

 

まずはじめに、香りを嗅ぐと、鼻腔(びくう)の上の方(※嗅上皮)にある嗅細胞(きゅうさいぼう)が香りの分子をキャッチします。次に、香りの分子の刺激(※インパルス)が嗅球を興奮させ、電気信号となって脳に伝えられます。

 

 

この時、キャッチした匂いの信号を受け止めるのが、脳にある「大脳辺縁系」と言われる箇所です。大脳辺縁系は「感じる脳」と言われ、食欲、性欲、睡眠欲、記憶、好き嫌いなど、人間的で本能的な行動を司る脳で、嗅脳とも呼ばれています。

 

視覚や聴覚に対し、嗅覚は0.2秒以下でダイレクトに「感じる脳」へ働きかけることから、人間の五感の中で、最も原始的で感情や思考に影響を及ぼしやすいのです。昔の恋人を思い出す香りの原因はココにあるんですね。

 

さて、香りの経路に戻りまして、大脳辺縁系に達した香りの信号は、自律神経や内分泌系、免疫系を調節する視床下部や下垂体へ伝達されます。

 

アロマテラピーを行うことで、ストレスなどで乱れた自律神経系に働きかけ、自律神経の乱れや免疫系の不調を整えることができるのは、こういった生理的なメカニズムに基づいた効果のひとつということが分かりますね。

 

2.香りが「呼吸器→血液」の経路で取り込まれるケース

 

 

アロマテラピーは、香り成分が鼻から脳へ伝わる以外にも、いくつかの経路を経て身体に作用します。例えば、芳香浴やアロマ吸入をしたときは、鼻や口の呼吸から呼吸器系を伝わって全身へ巡ります。

 

まず、精油分子が鼻から気管、気管支を通り、肺胞へ到達し、肺胞をとりまく毛細血管に入り、血流にのって体内に届けられるのです。

 

3.香りが「皮膚→血液」の経路で取り込まれるケース

 

他にも、アロマトリートメントを施したり、アロマの手作りコスメを使うと、毛穴よりも分子の小さい「精油分子」が皮膚を通過して体内へ吸収されます。毛穴から浸透し、さらにその下にある真皮や毛細血管やリンパ管を通り、血流や体液に乗って、全身の各器官に働きかけるのです。

 

上記3つの経路以外に、「食べる」「飲む」などの経口摂取もあるのではないかと思われるかもしれません。しかし、香り成分が胃腸などの「消化器」によって吸収されると、作用が強く出過ぎてしまう可能性があり危険です。また、排出する際に肝臓や腎臓に負担をかけることからも、経口摂取は行ってはいけないとされています。